歯周病治療

歯周病について

歯周病について

当院の歯周病治療の特徴

医学的根拠(エビデンス)に基づいた診査・診断・治療を行います。
患者様に分かりやすく説明をし、治療方針を一緒に決めていきます。

歯周病治療の診療方針

患者様の口腔内の状況やセルフケアの達成度、生活環境、ライフステージ、全身疾患の有無、考え方などはそれぞれ違います。
歯周病の進行度や患者様の希望などを考慮し、一緒に方針を決めていきます。

歯周病・歯肉炎について

歯周病とは

バイオフィルム感染症。バイオフィルム内の歯周病原因菌と歯周組織の均衡が崩れたときに進行が引き起こされるもの。
歯を支える周囲組織(歯槽骨や歯肉)に炎症が波及していきます。歯周病は歯肉炎と歯周炎に分かれます

・歯肉炎とは

歯周病の中でも歯肉に限局して症状のあるものを歯肉炎と言います。

症状
歯肉の炎症に伴い、腫れや出血の症状が現れます。主な原因はバイオフィルムですが妊娠やホルモンバランスの乱れ、また特定の薬剤によっても引き起こされることがあります。

・歯周炎とは

歯肉炎が進行し炎症が歯肉だけに留まらず歯槽骨などに及び歯周組織が破壊されていきます

歯周病になる原因とは

  1. 歯周病原因菌の感染によるものです。
    しかし、口腔内に歯周病菌がいるからといって必ず症状が起こる訳ではありません。
    細菌の集合体であるバイオフィルムの病原性と、攻撃を受ける私たちの歯周組織との均衡が崩れたときに歯周病の進行は始まります。 歯周病になる原因とは
  2. また歯周病菌にいつ、どこで、どのように感染し、口腔内に定着するかは実はよく分かっていません。
    いくつかの研究をまとめると、思春期以降の唾液感染によるものではないかと言われています

歯周病と全身疾患について

歯周病と全身疾患について

近年歯周病と全身の健康への影響に関する研究結果が数多く報告されるようになり、ペリオドンタルメディスン(慢性歯周病と全身疾患との間の双方向性の関係)という考え方が定着しつつあります。まだまだ決定的なエビデンス(科学的根拠)が足らないとされる研究もありますが、これからデータが集積し明らかになっていくと思われます。

関連性が確認されているもの

  • 心血管疾患
  • 呼吸器感染症
  • 糖尿病

関連性が疑われるもの

  • 関節リウマチ
  • 膵臓がん
  • メタボリックシンドローム
  • 慢性腎疾患
  • アルツハイマー病
  • 妊娠、出産での有害事象
    (早産、低体重児出産)
  • 骨粗鬆症

歯周病のセルフチェック

  • 歯ブラシの時の出血が気になる
  • 口臭が気になる、または指摘された
  • 歯肉が下がってきた
  • 歯がぐらつく

など気になることがありましたら
お気軽に相談して下さい。

精密歯周病検査の流れ

  1. 歯と歯肉の間の溝にポケットプローブと呼ばれる専用の器具を挿入し、ポケットの深さや中の状態(ポケット内の歯面のざらつきなど)、出血の有無などを確認していきます。 精密歯周病検査の流れ

歯周病の予防について

歯周病の予防について

歯科医院でできること

  1. まずはご自身のお口の状態を知り状態に合わせて汚れをコントロールしていく事です。
    その為に専門的な検査を行い、視覚的な情報(口腔内写真や検査結果など)と合わせて分かりやすい説明を心がけます。
    定期的にクリーニングを行い、口腔内を維持管理していきます。またセルフケアの方法について丁寧にお伝えします。 歯科医院でできること

自宅でできること

  1. 虫歯も歯周病も、ご自身でのセルフケアが何より重要です。あくまでお口の主治医は患者様ご自身です。
    私たち専門家がしっかりサポートしますので、分からない事はお気軽にご相談下さい。 自宅でできること

歯周病の治療法

歯周病の治療法

歯周基本治療

歯周病を発症させる原因因子やそのリスクファクターを除去することにより歯周組織の炎症を改善することを目的とします。
またその後に行われる歯周外科治療などの効果を高める為のものです。
内容としては、プラークコントロール、スケーリング、ルートプレーニング、プラークリテンションファクター(汚れを付きやすくする因子。不良な詰め物、被せ物など)の除去、また必要があれば咬合調整や抜歯などを行います。
歯周基本治療は歯肉炎や歯周炎の重症度に関わらず全ての歯周病患者を対象とします。

スケーリング、ルートプレーニングとは

専用の機械や器具を用いて歯周ポケット内の汚れ(歯肉縁下歯石やバイオフィルム)や汚染された歯根表層を物理的に除去していきます。

スケーリング、ルートプレーニングの必要性

歯石はご自身で落とすことは出来ません
また、歯周ポケット内の汚れはバイオフィルムが住むのに適した環境を作り歯周組織の破壊を進め治癒を阻害するので、適切に除去していく必要があります。

治療で期待できる効果

  1. 歯科医院で行う専門的なプロフェッショナルケアとご自身で行うセルフケアの両立により、歯周病原因菌にとって住みにくい環境を作り上げ活動を抑制する事で歯周組織の治癒に繋げます。 治療で期待できる効果

歯周外科とは

歯周外科とは

歯周基本治療後も一部深いポケットが残ってしまった場合に行われます。
主にフラップ手術や再生療法などがあります。適応があるため、条件が揃った時に行われます。

フラップ手術

基本治療で行うスケーリングルートプレーニングで取りきれなかった歯周ポケットの奥深くにある歯石などの感染源を、歯肉を切り開いて明視することで徹底的に取り除きます。
取り除くことで歯周組織の治癒を進め、歯周ポケットを浅くするための治療です

歯周組織再生療法

歯槽骨などの歯周組織の破壊が進んでいる場合、フラップ手術で汚れを除去しても完全には回復しません
そこで歯周組織再生材料と呼ばれる薬剤を用いて歯槽骨の再生を促します。