入れ歯

入れ歯とインプラントの
違いについて

入れ歯とインプラントの違いについて

患者さんにとっての入れ歯の魅力とは

歯周病や虫歯などで歯を失ったままにしておくと、さまざまな問題が出てきます。まず初めに生じる問題として、食べ物を噛み砕けなくなります。この問題は単純に食べにくさだけで留まるものではありません。

歯がほとんどないのに入れ歯を使用していない人は,20本以上歯が残っている人に比べ、認知症発症のリスクが1.9倍上昇することが明らかになっています。
歯を失ったまま放置していると、顎の筋肉は退化し続け、顎の力が弱くなります。周囲の筋肉も萎縮が始まり、発音がしにくくなったり、ひいては顔全体の歪みが生じ、体のバランス感覚を失うことにもつながります。

ものを美味しく食べられるということは、すなわち生きる力そのものを手に入れることです。もし歯を失った場合は、早期になんらかの対策を講じる必要があります。その中の一つが、義歯による欠損補綴治療です。

義歯は、取り外しの可能な装置です。つけ外しやその際の清掃などの管理が必要、という観点から見れば面倒に感じるかもしれません。
しかし、取り外しが可能なことにより、衛生面での管理が容易になるというメリットがあります。削って被せるブリッジや、手術が必要なインプラントと比較すると、体に対する侵襲を最小限に抑えることができます。
歯を入れたいけれど、歯を削ったりインプラントはちょっと怖い、という方には義歯による治療をお勧めいたします。

メンテナンスの違いについて

連結して被せる固定性のブリッジや、人工の歯根を埋め込むインプラントと異なり、義歯は取り外しが可能な装置です。
メンテナンスについても、毎食後に取り外しをおこなっていただいた上で清掃していただくことになります。
煩わしい作業のように思えますが、外せる分お口の中で行うものよりも清掃は容易になります。

お口の中の環境は常に変化し続けています。義歯もそれに併せてチェックや調整が必要ですので、通常のメンテナンス(定期検診)は必ず受けていただき、その際は義歯をお持ちください。
メンテナンス時以外でも、使用中に破損したり、痛みがある、外れやすい、噛みにくいなどのトラブルが出た場合は、歯科医院での診察と調整が必要です。
合わない入れ歯を使用していると、傷がひどくなって潰瘍になったり、他の歯に影響が出てしまうことが多いです。我慢して使用せず、お電話などでご連絡ください。

入れ歯の種類

入れ歯の種類

総入れ歯

総入れ歯とは

  1. 歯が一本も残っていない患者さんに装着する入れ歯です。残っている歯を利用して維持する部分入れ歯とは異なり、粘膜に吸着させて使用します。メインで使用する素材は大きく分けて2つ、プラスチックまたは金属になります。 総入れ歯

部分入れ歯

部分入れ歯とは

  1. 歯が残っている患者さんに適応します。残っている歯牙に金具をかけ、粘膜と残存歯で入れ歯を支えます。大きさや設計は、お口の中の状態により様々ですが、失った歯が多いほど義歯は大きくなる傾向にあります。 部分入れ歯

レジン床

  1. 歯肉と接する『床』と呼ばれる部分に、主にプラスチックを使用する入れ歯です。金属と比較して軽いことが特徴ですが、性質としてもろく、力がかかったり落としたりすると割れるリスクがあります。このため、割れるリスクを抑えなければならず、分厚くなってしまいます。 レジン床

金属床

  1. 歯肉と接する『床』と呼ばれる部分に、主に金属を使用する入れ歯です。
    最大の特徴は、その薄さと、熱の伝導性です。 金属床
  2. ①薄さについて
    義歯はあくまでも異物です。厚みが増せば増すほど異物感は大きく、装着感は悪くなります。金属床義歯では、厚みを極限まで薄くできるため、プラスチック製のものと比較するとはるかに装着感がよくなります。

    ②熱の伝導性について
    ものを美味しく感じる要素として、温度は重要です。冷たいものは冷たく、熱いものは熱く感じなければ、何を食べているのかわからなくなってしまいます。
    金属は、熱の伝導性が非常に良い素材です。金属床義歯を使用することにより、お食事の温度をしっかりと感じられ、美味しく召し上がっていただくことができます。

①コバルトクロム床義歯
  1. 『床』と呼ばれる歯肉と接する部分にコバルトクロム合金を使用した入れ歯です。

    メリット
    プラスチックと比較して
    ・薄く、適合性が良い
    ・良好な熱伝導性
    ・金属のため、丈夫で壊れにくい

    デメリット
    ・価格は高価である
    ・使用する金属がやや重い

②チタン床義歯
  1. 『床』と呼ばれる歯肉と接する部分にチタン合金を使用した入れ歯です。

    メリット
    上記のCoCr義歯のメリットに加え、チタン製のため、
    ・より軽い
    ・より頑丈である
    ・生体親和性がよく、アレルギーが少ない

③ノンメタルクラスプデンチャー
  1. メインの素材は金属ですが、見える部分に金属を使用しない、自然な見た目の入れ歯です。

    メリット
    ①②に加え
    ・見た目が自然である

    ・デメリット
    ・調整が困難