歯ぎしり・
噛み合わせ

噛み合わせ治療について

噛み合わせ治療について

当院の噛み合わせ治療の特徴

噛み合わせが悪いと、全身にさまざまな異常を起こします。歯ぎしりなどの無意識的な習慣や、日常生活でのストレスによって食いしばりが生じると、顎の位置が変わって体が徐々に歪んできます。
これにより、顎関節症を引き起こす場合があります。また、顎の筋肉は首や肩の筋肉と繋がっているため、慢性的な頭痛・肩こりの原因となることもあります。噛み合わせを改善することで、慢性的な痛みから解放されたり、生体機能を向上させる効果が期待できます。

また、歯を失ってしまいそのままにしていると、やがて噛み合わせはずれていきます。体の重心が前後左右にズレて、全身が偏った姿勢になってしまいます。 更に姿勢の悪さが咬み合わせをさらに悪化させます。

よく噛むことで食べ物の消化を助け、顎の成長発育、脳を活性化させる重要な役割も果たしています。さらに、脳の満腹中枢を刺激し、肥満防止の作用や、リラックス効果を生み、精神的に安定するとも言われています。

顎関節症とは?

  1. 顎関節症とは?

    口を開けたり閉じたりすると、耳の前のところでカクン、コキン、ジョリジョリ、パキンという音がする。さらに耳の辺りが痛みだしたり、口が開かなくなる症状もあります。

    さらによく問診してみると片頭痛がある、首の筋肉が張る、肩がこる、腰が痛い、手足がしびれるなどの付随する症状を持っていることがわかってきました。

  2. 結果的に顎関節に問題が起きたので顎関節症と言われております。まずは、顎関節の状態がどのようになっているのか検査する必要があります。顎関節症の原因は様々ありますが、多くは口の中に問題があります。

顎関節症のチェック項目 ①

  • お口を開いた時に、3本の指(人差し指から薬指)を縦にして入りますか?
  • お口を開け閉めした時に、顎に痛みを感じますか?
  • まっすぐ、大きくお口を開けますか?(曲がってしまいませんか?)
  • 硬いものを食べた時に、顎や顔に痛みを感じますか?
  • 上記、チェック項目に該当した場合は、顎関節症の可能性がありますので、受診することをオススメします。

顎関節症のチェック項目 ②

  • 顎を動かすと音が鳴る(関節雑音)
  • 顎を大きく開けられない(開口障害)
  • 顎が痛い(顎関節疼痛)
  • などの症状が出た場合は、顎関節症の可能性があります。

顎関節症の原因

  • 咬み合わせ・顎の位置
  • ストレス
  • 顎関節の形態
  • 筋肉疲労
  • 心理的原因
  • 神経・筋機構
  • かみ合わせの異常による場合や精神的な緊張、ストレスによって、強い力が顎関節にかかることで負担になっていることがありますが、実は、歯ぎしりも大きく顎関節に強い負担をかけてしまうので、注意が必要でしょう。

    歯と歯が接触している時間は1日およそ20分前後、しかし、夜中の歯ぎしり・くいしばりは2時間とも3時間とも言われております。

    その時点で筋肉、歯、骨、顎関節に負担がかかっております。そして寝ているときは脳の制御がきいておりませんので通常噛む力の2倍から3倍ぐらいの力で咬んでいるといわれております。

噛み合わせが悪いと身体に
どんな悪影響を及ぼすのか

  • 肩こり
  • 頭痛
  • 口が開かない
  • 顎の痛み
  • 姿勢の異常
  • 歯周炎の進行・悪化
  • 歯軋り・食いしばり
  • 顎顔面領域の成長、発育の異常
  • 詰め物、被せ物の破損
  • 集中力がなくなったり、イライラする

こんな方は噛み合わせ治療が必要?

  • 顎が痛い
  • 口が開けづらい
  • 肩が凝る
  • 起床時や日中、顎の疲れを感じる
  • 偏頭痛がある
  • 顎がカクカク音がして痛い
  • 物が噛みにくい、左右差がある
  • 冷たいもので歯がしみる
  • 歯や詰め物がよく取れたり、欠ける
  • 上下の唇を閉じられない、もしくは閉じるのが大変

噛み合わせ治療の流れ

噛み合わせ治療の流れ

まずは以下のような症状がある方に対し、咬合の状態や、X線画像を参考に顎関節・噛み合わせの検査を行います。

・歯肉に炎症があるがクリーニングしても改善しない。
・局所的に深い歯周ポケットがある。
・顎関節に異常がある。

噛み合わせの治療方法は、噛み合わせが悪くなった原因や症状によって異なります。そのため、しっかりと診査・診断を行ったうえで生体や顎、噛み合わせを本来あるべき状態に導くための治療方針を立てていきます。

  1. 生活習慣のチェック・改善 生活習慣のチェック・改善

    日中の噛み締めなど、噛み合わせを悪化させるような習慣やクセが認められる場合には、それらの習慣が噛み合わせを悪化させていることをまずは認識していただき、クセが出ないように普段から強く意識していただきます。

  2. スプリント・ナイトガードによる治療 スプリント・ナイトガードによる治療

    噛み合わせや顎の位置を、本来あるべき場所に誘導するための取り外し式マウスピースや、顎関節や歯牙への負担を軽減させる装置を作製し、装着していただきます。上下の歯型をとり、1週間ほどで完成します。

  3. 咬合調整(噛み合わせの調整) 咬合調整(噛み合わせの調整)

    咀嚼を制限していると考えられる歯や、不適切な干渉がある歯の形を整え、噛み合わせの調整を行います。この際、歯を削る治療を行いますが、削る歯の量は最小限に抑えます。

  4. 咬合再構成 咬合再構成

    咬合調整のみで噛み合わせが改善できない場合、患者さんの口腔内の写真や模型を参考に全顎的な噛み合わせの再構成を行う必要があります。研究用の模型を作製し、噛み合わせのバランスを整えながら、被せ物を併用した治療を行います。

矯正治療
歯列不正による原因が考えられる場合には、矯正治療によって歯並び・噛み合わせの改善を行います。矯正治療は自由診療となるため、まずはスタッフ・医師までご相談ください。

歯ぎしりとは

歯ぎしりとは

睡眠中に歯をすり合わせて音を立てることを「歯ぎしり」と呼びます。睡眠中なので本人はほとんど気付かず、家族等に指摘されて始めて気づく方多いようです。

睡眠中以外にも、活動中に無意識に歯をかみ合わせてぐっと力を入れる事を「食いしばり」といいます。左右均等に噛む場合や、左右どちらかに力をいれて噛む場合があります。

歯軋り、食いしばりの原因

①ストレス

何かに夢中になっていたり、ストレスを感じる時など、くいしばりが起こるきっかけは様々ですが、自覚はないことが多いです。

②歯科治療後の影響

不適切な治療及び、つめもの・かぶせものが合っていない事により、噛み合わせのバランスが変化して無意識にその部分を早く削ろうとして歯ぎしりを行う事があります。治療部位が複数であったり、治療年数が経過している場合には、原因の特定が困難となります。

歯ぎしり・食いしばりの症状

  1. 噛むと痛い 噛むと痛い

    奥歯が噛んで痛い、上も下も左右も痛い等、痛みの位置が変わったり、場所の特定ができない場合、顎の痛みを伴う場合は、虫歯などの病気ではなく、歯ぎしりによって痛みが出ている可能性があります。長時間歯ぎしりが続くと、歯や歯の周囲の組織にダメージを与えます。

  2. 歯ぎしりが原因で、歯の周囲の組織が炎症を起こして噛むと痛くなる場合があります。
    また、歯に亀裂が入ることで稀に細菌が神経に感染し、神経が壊死する場合があります。

  3. 歯がしみる 歯がしみる

    歯や歯茎に大きな力がかかると歯がしみる事があります。また、歯ぎしりが原因で、歯頚部(歯と歯茎の境目)に、くさび状にえぐられたような歯質の欠損が生じることがあります。

  4. 歯が割れる・つめものや、かぶせものが割れる 歯が割れる・つめものや、かぶせものが割れる

    歯ぎしりが原因で歯に強い力が加わり、歯にヒビが入ったり、セラミックの詰め物やかぶせものが割れる事があります。

  5. 顎が痛い 顎が痛い

    歯ぎしりが原因で、顎関節に過度の負担がかかり、顎関節症になる事があります。顎は左右の関節の部分のみで頭の骨とつながっているため、歯ぎしりが原因で顎の関節に力が加わると、周囲の筋肉や組織が炎症を起こし、痛みが出ることがあります。

  6. また、顎の関節にある軟骨(関節円板)がずれたり、変形したり、稀に穴が開くこともあります。

  7. 歯ぐきが下がる(痩せる)・
    歯周炎の悪化
    歯ぐきが下がる(痩せる)・歯周炎の悪化

    歯周炎に罹患している場合、歯ぎしりの力により歯を支えている骨の溶ける進行が早くなり、結果的に歯肉の退縮(痩せること)を招くことがあります。

  8. 肩がこる 肩がこる

    歯ぎしりに使う筋肉は、顎から首・肩にかけて多くの筋肉がつながっているので、歯ぎしりをすることによって筋肉が緊張し、疲労感がたまり、次第に肩こりが発生します。

  9. 片頭痛 片頭痛

    歯ぎしりの時に使う筋肉は、顎から頭の横に広がっている「側頭筋」です。歯ぎしりによって筋肉が緊張すると、側頭筋により頭がしめつけられる様な偏頭痛が起こります。

歯ぎしりの治療について

歯ぎしりの治療について

①マウスピース(ナイトガード)作製

上または下の、どちらか一方に合わせたマウスピースを装着します。就寝時はもちろんですが、パソコンでの作業時、ジム等での運動時も使用する事をおすすめします。
上下の歯をすり合わせることが多い歯ぎしりは、マウスピースででこぼこを無くして平らにし、歯ぎしりを自由にして歯に衝撃がないようにします。

②かみあわせを調整する

マウスピース装着時に歯ぎしりをしても特定の歯に力がかかりすぎない様に、バランスを調整する為、わずかに歯を削り調整する事もあります。

以上のことは、歯科医院で行う治療法になります。
また、以下の習慣や癖に気をつけたり、なくすことで症状や進行を軽減できることがあります。

睡眠時

・ふだんよく使用する枕を高くしない
・就寝時は横向きやうつ伏せにならない
・飲酒をする場合は過度な量を避ける

活動時

・噛み合わせている事に気がついたら直ちに離すように意識する
・くちびるを閉じて上の歯と下の歯を合わせないように意識する
・くちびるやほほの周りの力を抜く
・極力リラックスをする
・左右均等に奥歯で少しずつ咬む
・極端に固い物を噛むことを控える
・食事時に強く噛まずに、食事を噛む回数を増やす(1口で20~30回)
・ほおづえをつかない
・ストレスをためこまない

状態が心配な方・顎が痛い・歯がしみる等の症状がある方は当院をなるべく早く受診してください。